外食業界のM&A
<外食>盛り上がるM&Aの気運が外食生き残りのキーワードか?
ここ数年、外食業界においてもM&Aが積極的に推進されている。2006年から07年4月の間に実施されたおもなM&Aを見ても、06年5月 すかいらーく、小僧寿し本部を子会社化、吉野家ディー・アンド・シー、讃岐うどんチェーンのはなまるを子会社化、6月 ロイヤルホールディングス、天丼「てんや」のテンコーポレーションを子会社化、10月 伊藤園、「タリーズコーヒー」を運営するフードエックス・グローブを傘下に07年3月 ゼンショー、カッパ・クリエイト、サンデーサン、あきんどスシローに資本参加4月 ジー・コミュニケーション、焼肉屋さかいの子会社化発表、と枚挙に暇がない。その要因とは一体何なのであろうか?
■経営統合で“強者連合”を形成
コーヒーチェーンの雄・ドトールコーヒーと、スパゲティチェーン「洋麺屋五右衛門」などを経営する日本レストランシステムが、今秋経営統合するという発表(4月26日に正式発表)は、外食業界のみならず経済界を驚かすに十分なニュースだった。
統合後の連結売上高は単純合計で964億円。国内に約1500店を展開するドトールと、売上高経常利益率が2割超と上場外食企業でもっとも高い日本レストランが「強者連合」を形成する格好となる。ドトールが飲料に、日本レストランが食事に重点を置いて店舗展開しているため両社の業態は重複が少なく、事業の補完性が高いことも大きな特徴だ。
■M&Aが積極的に推進される外食業界
ここ数年、外食業界においてもM&Aが積極的に推進されている。06年から07年4月の間に実施されたおもなM&Aを見ても、
<2006年>
5月 すかいらーく、小僧寿し本部を子会社化
吉野家ディー・アンド・シー、讃岐うどんチェーンのはなまるを子会社化
6月 ロイヤルホールディングス、天丼「てんや」のテンコーポレーションを子会社化
10月 伊藤園、「タリーズコーヒー」を運営するフードエックス・グローブを傘下に
<2007年>
3月 ゼンショー、カッパ・クリエイト、サンデーサン、あきんどスシローに資本参加
4月 ジー・コミュニケーション、焼肉屋さかいの子会社化発表
と枚挙に暇がない。その要因とは一体何なのであろうか?
■リスク回避が大きな要因
ひとつにはリスク回避があげられる。もはやオーバーストアいわれる外食業界のなかで、「新業態を開発する」「未進出の地域に出店する」ためには時間、手間がかかり、経営のリスクが大きすぎる。そこで完成されたチェーン、企業をM&Aしようとする発想に至るのである。
昨今積極的なM&Aで注目を集めるA社も、西日本地域でファミレスを多店舗展開するB社に資本参加し、子会社化した。A社は東北、関東など東日本地域を中心に出店を重ねてきたが、B社を子会社化することにより西日本地域の進出、ファミレス業態の開発という2つの弱点を一挙に解決することとなった。
■マイナス要因がM&Aに拍車をかける
2つめは、後継者不足、資金力不足など売り手側のマイナス要因がM&Aに拍車をかける。東京近郊で高級スーパーとして名を馳せるC社も、新興外食企業の子会社となった。これは後継者に悩んだ末の決断だった。また先のB社においても、創業者以降の人材不足がM&Aを加速させた。
もちろん競合激化、淘汰が進む外食業界のなかで、赤字化が進む企業も増えてきている。さまざまな再建の取り組みを続けているが、抜本的な経営改革が必要となったときに、優良企業の傘下に加わることもある。東海地方で抜群の知名度を誇る外食チェーンD社も、経営不振にあえぎ、拡大するE社の子会社となった。不採算店の閉鎖などさまざまな施策を講じた上でのM&Aだった。
■外食生き残りのキーワードのひとつか?
いずれにせよ外食再編をともなうM&Aは、その数を増加。業界的には、外食生き残りのキーワードのひとつとなりそうだ。ただM&Aによって急拡大した外食企業が、組織整備が追いつかず業績悪化、事業再構築に手間取っていることもまた事実。その価値が判断されるのは、まだまだ先のことのようである。
コーヒーチェーンの雄・ドトールコーヒーと、スパゲティチェーン「洋麺屋五右衛門」などを経営する日本レストランシステムが、今秋経営統合するという発表(4月26日に正式発表)は、外食業界のみならず経済界を驚かすに十分なニュースだった。
統合後の連結売上高は単純合計で964億円。国内に約1500店を展開するドトールと、売上高経常利益率が2割超と上場外食企業でもっとも高い日本レストランが「強者連合」を形成する格好となる。ドトールが飲料に、日本レストランが食事に重点を置いて店舗展開しているため両社の業態は重複が少なく、事業の補完性が高いことも大きな特徴だ。
■M&Aが積極的に推進される外食業界
ここ数年、外食業界においてもM&Aが積極的に推進されている。06年から07年4月の間に実施されたおもなM&Aを見ても、
<2006年>
5月 すかいらーく、小僧寿し本部を子会社化
吉野家ディー・アンド・シー、讃岐うどんチェーンのはなまるを子会社化
6月 ロイヤルホールディングス、天丼「てんや」のテンコーポレーションを子会社化
10月 伊藤園、「タリーズコーヒー」を運営するフードエックス・グローブを傘下に
<2007年>
3月 ゼンショー、カッパ・クリエイト、サンデーサン、あきんどスシローに資本参加
4月 ジー・コミュニケーション、焼肉屋さかいの子会社化発表
と枚挙に暇がない。その要因とは一体何なのであろうか?
■リスク回避が大きな要因
ひとつにはリスク回避があげられる。もはやオーバーストアいわれる外食業界のなかで、「新業態を開発する」「未進出の地域に出店する」ためには時間、手間がかかり、経営のリスクが大きすぎる。そこで完成されたチェーン、企業をM&Aしようとする発想に至るのである。
昨今積極的なM&Aで注目を集めるA社も、西日本地域でファミレスを多店舗展開するB社に資本参加し、子会社化した。A社は東北、関東など東日本地域を中心に出店を重ねてきたが、B社を子会社化することにより西日本地域の進出、ファミレス業態の開発という2つの弱点を一挙に解決することとなった。
■マイナス要因がM&Aに拍車をかける
2つめは、後継者不足、資金力不足など売り手側のマイナス要因がM&Aに拍車をかける。東京近郊で高級スーパーとして名を馳せるC社も、新興外食企業の子会社となった。これは後継者に悩んだ末の決断だった。また先のB社においても、創業者以降の人材不足がM&Aを加速させた。
もちろん競合激化、淘汰が進む外食業界のなかで、赤字化が進む企業も増えてきている。さまざまな再建の取り組みを続けているが、抜本的な経営改革が必要となったときに、優良企業の傘下に加わることもある。東海地方で抜群の知名度を誇る外食チェーンD社も、経営不振にあえぎ、拡大するE社の子会社となった。不採算店の閉鎖などさまざまな施策を講じた上でのM&Aだった。
■外食生き残りのキーワードのひとつか?
いずれにせよ外食再編をともなうM&Aは、その数を増加。業界的には、外食生き残りのキーワードのひとつとなりそうだ。ただM&Aによって急拡大した外食企業が、組織整備が追いつかず業績悪化、事業再構築に手間取っていることもまた事実。その価値が判断されるのは、まだまだ先のことのようである。
![]() M&A専門誌「MARR」のデータを編集部が集計 |
※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。















