いよいよシーズン到来!
<外食業界>食中毒はこうして防げ!
(2008年6月19日更新)
成長著しい中堅外食企業の新オープン店で、食中毒が発生した。おそらくはじめてのことであろうが、斯界からは他人事のような発表の仕方に疑問の声も投げかけられた。いままで築いた信用も、1度の食中毒発生ですべてが崩壊の危機に瀕する。
6月~9月に70%以上の発症
日本においては、毎年1000件以上の食中毒が発生する。東京都でもこの10年平均で事件数85件、患者数2000名を超える食中毒が発生している。いよいよシーズンを迎え、飲食店としては十分に注意をしていきたい。その予防法を、東京都健康局食品監視課にあらためて伺った。
食中毒を分類すると、
(1)微生物食中毒
<感染型>:食品と一緒に食べた細菌が、体内で増殖し、食中毒を起こす。(腸炎ビブリオ、サルモネラなど)。菌の種類によっては少量の菌でも発病する(カンピロバクター、腸管出血性大腸菌O157)
<毒素型>:細菌が増殖したときに作られた毒素を食品と一緒に食べることで食中毒が起きる(黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など)
(2)ウイルス性食中毒
二枚貝、しじみの正油漬けなどを因とする小型球形ウイルス
(3)化学性食中毒
<自然毒>:ふぐ、有毒植物、ジャガイモの芽などの食中毒
<化学物質>:ヒスタミン、カビ毒などの食中毒
などがあるが、微生物による食中毒が圧倒的に多く、都内で判明した食中毒の90%以上を占めている。食中毒の発生は、6月から9月にかけての4カ月間がもっとも多発する時期で、年間発生件数の70%以上を占めているという。
つけない、増やさない、殺すが3原則
食中毒を防ぐには、食中毒予防の3原則を守ることが必要だ。
《原則1》》》細菌をつけない生肉、生魚、泥のついた野菜などに付着していた菌が手指や調理器具を介して食品につき、食中毒を起こす場合が多々ある(二次汚染)。
たとえばこれはトンカツ専門店で、魚につく腸炎ビブリオによる食中毒が発生したことがあるという。トンカツ専門店でなぜ魚の菌が、と思うかもしれないが、問題はメニューのひとつのアジフライ。
調理人がアジを調理後、まな板をよく洗浄しないでキャベツなどの野菜をきざんだために、アジに付着していた腸炎ビブリオがまな板を介してキャベツを汚染。そのまま常温でキャベツを保管したために、容器内で菌が増殖したというものだった。
基本は肉、魚、野菜とまな板・包丁の使い分けが望ましい。しかし無理ならば、調理のたびに少なくとも水洗いを行なうことが大切となる。
《原則2》》》細菌を増やさない
食中毒菌の多くは食品中で大量に増殖して食中毒を起こす。そのために細菌を増やさないことが大切となる。できあがった料理はすぐに食べるようにし、常温のなかに長時間おかないようにしたい。
自店で注意していたとしても、河岸や仲買業者のもとで食材が長時間放置されたりすると、結局菌は増殖してしまう。信頼のおける業者を見つけ互いに注意をしあうとともに、最後は自分の目と鼻でチェックすることはもちろん必要だ。
万が一仕入れた食材の匂いや色がおかしいと思ったら、もったいないと考える前に処分をする勇気がほしい。
《原則3》》》細菌を殺す
食中毒を起こす菌はほとんどが熱に弱く、加熱をすれば死んでしまう。食品の中心部までしっかり加熱することが必要となる。ただ熱を加えてもなかなか死なない毒素もあり、加熱を過信することは戒めたい。要は、加熱するときは十分に加熱する、保存するときはしっかりと冷蔵するというように、メリハリをつけていくことが大切となる。
衛生的で安全な調理を行なうためには、調理人の手指、野菜・魚・肉などの原材料、調理器具についている菌を取り除くことが大切となる。外食業界大手の企業では、厨房に入る社長以下すべてのキッチンスタッフは、2カ月ごとに検便を行ない、自身が保菌者でないか確認しているという。その意識が未然に事故を防ぐのである。
また意外と間違った使用がされているのが冷蔵庫だ。たとえば設置場所。周囲にすき間がないと冷却能力が落ちる場合が多いし、熱気や湿気の少ないところに設置することはいうまでもない。
また食品は冷蔵庫の容量の70%以内にとどめておきたい。詰めすぎると庫内の温度が上がってしまい、菌増殖の要因となる。肉汁や魚汁が垂れないように、食材はラップか容器で包むようにして保管したい。また容器やビン・カンの外側にも汚れが付着している場合が多いので、十分に洗浄してから保管をする。
「日本にはその昔から、刺身という料理がある。これは食中毒菌をうまく取り除いてきたという日本の文化、衛生意識の高さだと思います。現在もこれからも、その文化と意識は守っていきたいと思います」。食中毒と対峙する担当者は、最後にそう結んだ。
日本においては、毎年1000件以上の食中毒が発生する。東京都でもこの10年平均で事件数85件、患者数2000名を超える食中毒が発生している。いよいよシーズンを迎え、飲食店としては十分に注意をしていきたい。その予防法を、東京都健康局食品監視課にあらためて伺った。
食中毒を分類すると、
(1)微生物食中毒
<感染型>:食品と一緒に食べた細菌が、体内で増殖し、食中毒を起こす。(腸炎ビブリオ、サルモネラなど)。菌の種類によっては少量の菌でも発病する(カンピロバクター、腸管出血性大腸菌O157)
<毒素型>:細菌が増殖したときに作られた毒素を食品と一緒に食べることで食中毒が起きる(黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など)
(2)ウイルス性食中毒
二枚貝、しじみの正油漬けなどを因とする小型球形ウイルス
(3)化学性食中毒
<自然毒>:ふぐ、有毒植物、ジャガイモの芽などの食中毒
<化学物質>:ヒスタミン、カビ毒などの食中毒
などがあるが、微生物による食中毒が圧倒的に多く、都内で判明した食中毒の90%以上を占めている。食中毒の発生は、6月から9月にかけての4カ月間がもっとも多発する時期で、年間発生件数の70%以上を占めているという。
つけない、増やさない、殺すが3原則
食中毒を防ぐには、食中毒予防の3原則を守ることが必要だ。
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たとえばこれはトンカツ専門店で、魚につく腸炎ビブリオによる食中毒が発生したことがあるという。トンカツ専門店でなぜ魚の菌が、と思うかもしれないが、問題はメニューのひとつのアジフライ。
調理人がアジを調理後、まな板をよく洗浄しないでキャベツなどの野菜をきざんだために、アジに付着していた腸炎ビブリオがまな板を介してキャベツを汚染。そのまま常温でキャベツを保管したために、容器内で菌が増殖したというものだった。
基本は肉、魚、野菜とまな板・包丁の使い分けが望ましい。しかし無理ならば、調理のたびに少なくとも水洗いを行なうことが大切となる。
《原則2》》》細菌を増やさない
食中毒菌の多くは食品中で大量に増殖して食中毒を起こす。そのために細菌を増やさないことが大切となる。できあがった料理はすぐに食べるようにし、常温のなかに長時間おかないようにしたい。
自店で注意していたとしても、河岸や仲買業者のもとで食材が長時間放置されたりすると、結局菌は増殖してしまう。信頼のおける業者を見つけ互いに注意をしあうとともに、最後は自分の目と鼻でチェックすることはもちろん必要だ。
万が一仕入れた食材の匂いや色がおかしいと思ったら、もったいないと考える前に処分をする勇気がほしい。
《原則3》》》細菌を殺す
食中毒を起こす菌はほとんどが熱に弱く、加熱をすれば死んでしまう。食品の中心部までしっかり加熱することが必要となる。ただ熱を加えてもなかなか死なない毒素もあり、加熱を過信することは戒めたい。要は、加熱するときは十分に加熱する、保存するときはしっかりと冷蔵するというように、メリハリをつけていくことが大切となる。
衛生的で安全な調理を行なうためには、調理人の手指、野菜・魚・肉などの原材料、調理器具についている菌を取り除くことが大切となる。外食業界大手の企業では、厨房に入る社長以下すべてのキッチンスタッフは、2カ月ごとに検便を行ない、自身が保菌者でないか確認しているという。その意識が未然に事故を防ぐのである。
また意外と間違った使用がされているのが冷蔵庫だ。たとえば設置場所。周囲にすき間がないと冷却能力が落ちる場合が多いし、熱気や湿気の少ないところに設置することはいうまでもない。
また食品は冷蔵庫の容量の70%以内にとどめておきたい。詰めすぎると庫内の温度が上がってしまい、菌増殖の要因となる。肉汁や魚汁が垂れないように、食材はラップか容器で包むようにして保管したい。また容器やビン・カンの外側にも汚れが付着している場合が多いので、十分に洗浄してから保管をする。
「日本にはその昔から、刺身という料理がある。これは食中毒菌をうまく取り除いてきたという日本の文化、衛生意識の高さだと思います。現在もこれからも、その文化と意識は守っていきたいと思います」。食中毒と対峙する担当者は、最後にそう結んだ。
※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。















