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情報媒体がテレビからインターネットへと移行

<朝礼ネタ>「テレビ離れが起きている本当の理由とは?」

株式会社リンク・ソリューション Biz STYLE編集部

「若者のテレビ離れ」という言葉をよく耳にするようになりました。パソコンやスマートフォンの普及に伴い、インターネットの利用が増加したからとも言われています。

■インターネットの普及による影響
 近年「若者のテレビ離れ」という言葉をよく耳にする機会が多くなりました。NHK放送文化研究所の世論調査によれば、20歳代のテレビ視聴時間が著しく減少すると共に、30歳代から40歳代のテレビ視聴率も減少しています。
NHK放送文化研究所の世論調査「日本人とテレビ・2015」を基にデータをグラフ化
NHK放送文化研究所の世論調査「日本人とテレビ・2015」を基にデータをグラフ化

 テレビ視聴時間の減少の要因としては、主にインターネットの普及が挙げられます。インターネットを利用する手段として、以前はPCが主に使われていましたが、最近では、PCだけではなく、スマートフォンやタブレット端末が普及したこと、LTE等といった高速通信が普及したことによって、より多くの方がインターネットを容易に使える環境が整備されました。従って、インターネット利用率が増え、一般的なWEBサイトによる情報収集はもちろん、スマートフォン向けゲーム、LINEやSkype等のIPv4を利用したコミュニケーションツールの利用、高画質なストリーミングビデオなどの利用が伸びています。このため、テレビを視聴する必要性が低下し、結果としてテレビ視聴時間が減少しているものと考えられます。
 近年の若者は、子供の頃から携帯電話を保有していることも増えています。一昔前までは、子供の頃から携帯電話を保有することは少なかったため、娯楽的な要素を求めるには、家庭にあるテレビがその主役となっていました。しかしながら、子供の頃から携帯電話を保有し、ボタンひとつでインターネットへのアクセスが可能になったことで、様々なコンテンツが楽しめることから、必然的に若者の娯楽がインターネットへ取って代わったと考えられます。
総務省「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を基にデータをグラフ化
総務省「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を基にデータをグラフ化


■50歳以上が視聴率を下支えしている
 「若者のテレビ離れ」が進む一方で、50歳代以上の年代がテレビ需要を下支えしている状況となっています。50代以上の年代の方は、丁度テレビが普及し始めた頃に生まれた、もしくは働き盛りだった世代で、テレビが生活の一部として長年にわたって根付いたことによって、現代でもテレビ需要の大半を担っていることが考えられます。
 最近では、50歳代以上のインターネット利用率も増加しているものの、逆に、インターネットやスマートフォン含む携帯電話と言った、若者の生活の一部として普及しているIT機器の利用率が少ないことも挙げられます。テレビは、ニュース等の情報収集の手段として利用するだけではなく、バラエティ番組やドラマ、映画、プロ野球などの娯楽的要素として親しまれており、テレビが無ければ生活が成り立たなくなることは容易に予想できます。一方で、テレビがあれば生活する上で支障をきたさないことから、あえてインターネットを利用する理由が無いとも言えるのです。また年齢が上がるにつれて、新たな物事を取得することが大きなハードルとなり、結果としてインターネットやスマートフォンを疎遠してしまっている方も多いと考えられます。
 50歳代以上の方では、携帯電話の未保有率が非常に高く、連絡を行う際は、自宅の固定電話に電話をし、本人以外の方が出た場合は取り次いでもらうといった習慣が普通に行われています。また携帯電話を保有しない理由を聞いてみると、大抵、家にいることが多いため、固定電話で十分であるといった理由が圧倒的に占めます。インターネットに関しても、自宅に光ファイバーなどインターネット回線を敷設している50代以上の家庭は少ないと言えます。
 総務省が平成25年に実施した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より、テレビとインターネットの利用時間を見てみても、年齢が上がるにつれてテレビの視聴時間が増加するのと反比例し、インターネットの利用時間が減少することがわかります。

■インターネットによる広告費の割合が増加
 テレビ視聴率の減少とインターネットの普及は、広告業界にも大きな影響を及ぼしています。広告のカテゴリを、新聞/雑誌/ラジオ/テレビ/インターネット/プロモーション広告(その他、駅や電車、屋外などの広告)の6つのカテゴリに分けてデータを見てみると、新聞や雑誌などの紙媒体、ラジオ、テレビを合計した割合が、15年前の2000年には過半数を占めていましたが、2006年以降ではインターネット広告が伸びており、それとは反対に、紙媒体やラジオ、テレビによる広告費の割合が減少しています。
経済産業省「特定サービス産業実態調査」を基に作成
経済産業省「特定サービス産業実態調査」を基に作成

 スマートフォンが本格的に普及し出した2011年以降は、テレビの広告費の割合がどんどん減少しています。スマートフォン普及が、インターネット普及を後押ししたことに加え、情報媒体がテレビからインターネットに移行していることが、広告費のデータからもわかります。インターネットの広告費がテレビの広告費の割合を超えるのも時間の問題と言えるでしょう。
 最後に「若者のテレビ離れ」と言われる様になりましたが、正確に述べると、子供の頃から携帯電話を1人1台与えられた影響など生活環境が時代と共に変化したことで、情報媒体が「テレビからインターネットへ移行した」ことになります。テレビ業界では、従来のテレビについては高齢者層をターゲットとした番組作りに加え、インターネットを通じたオンデマンド配信など「コンテンツ配信事業」に注力していく必要性が高くなっていくと考えられます。

※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。

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