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古さと新しさが共存する“ごった煮”の魅力で人気

商店街活性化への取り組み 大須商店街 (名古屋市中区) 

大須商店街(名古屋市中区)/B STYLE26月号より(2007年9月11日発行)

デジタルとアナログ、古さと新しさが共存する“ごった煮的”な魅力を持つ大須商店街。店主の高齢化による空き店舗危機からの脱出、時代の波に乗れず衰退の道をたどっていた商店街を復活。

外部の力を柔軟に採り入れながらも、自分たちの創意工夫で積極的な試みを重ね続けた商店街の人たちの地道な努力を紹介したい。

■骨董(こっとう)や和菓子の店からメイド喫茶まで立ち並ぶ
「よそではやってないことをやろうという積極性が強み」と小野章雄商店街連盟会長
「よそではやってないことをやろうという積極性が強み」と小野章雄商店街連盟会長
「お年寄りも若い人も一緒に楽しめる“ごった煮的”な面白さ」。大須商店街連盟の小野章雄会長は、同商店街の魅力をそう表現する。確かに、商店街を歩く人たちの年齢層や性別はさまざまだ。ファッショナブルな若いカップルもいれば、制服を着た中高生の集団や、子ども連れのファミリーもいる。また、高齢者が夫婦あるいは友人同士で店をのぞいている姿も目につく。

買い物客が目当てにする店も多様だ。大須商店街連盟に加盟する店舗は368店。非加盟店も含めると約400店舗が軒を連ねる。パソコンや電気製品、ゲームソフトなどを扱う店、各種玩具などの専門店、メイド姿の女性店員が給仕するメイド喫茶といった店舗の隣に、異国風の雑貨や個性的なファッション衣料、アクセサリーを扱う店が並ぶ。

その一方で骨董(こっとう)や和菓子の店、お茶の専門店など、歴史ある門前町ならではの昔ながらの風情ある店も人気を集めている。長い歴史が醸し出す懐古調の雰囲気と、現代の世相を映し出す新しさが自然に共存する。それが大須商店街の魅力となっている。

大須の夏の風物詩ともなった「大須夏まつリ」は、サンバパレードや韓国の伝統芸能である「サムルノリパレード」などで盛り上がる
大須の夏の風物詩ともなった「大須夏まつリ」は、サンバパレードや韓国の伝統芸能である「サムルノリパレード」などで盛り上がる
この商店街に活気をもたらしている要因のひとつが、年間を通して開催される多種多様なイベントだ。毎年秋に開催される「大須大道町人祭」をはじめ、「にっぽんど真ん中祭り」「大須夏まつり」「骨董市」など年間を通じてさまざまなイベントが行なわれることで、“いつも何か面白いことをしている街”という評価が定着するようになった。小野会長はこう指摘する。
「やはり、商店街の人たちの新しい試みに挑戦しようという積極性と団結力が大きいでしょうね。10日に1回は何らかの催しを開いています。そんな地道な努力が活性化につながってきたと思います」

■商店街の半分の店舗で電子マネーが使える
最近、商店街のなかで目につくようになってきたのが、各店舗のレジのそばに設置された電子マネー「Edy」やケータイクレジット「iD」の読み取り端末だ。Edyは一昨年の7月から、iDは昨年秋から商店街にお目見えした。それぞれ約200店で使える。顧客の支払い手段の幅を広げてサービス向上を図るために、商店街を挙げて導入に取り組んできた。「このようなサービスを積極的に導入することで、雑誌や新聞などのメディアに紹介される機会を増やしていきたい」(小野会長)という狙いもあり、一定の効果を上げている。

メディアの注目を浴びるような新しい試みに積極的に取り組む一方で、日常サービスの向上にも地道に力を注いでいることも見逃せない。心臓の突然停止時に蘇生を図る救急救命器具の「AED」をいち早く採り入れたのも、「高齢者でも安心して街を訪れるようにしたい」という組合員の声を反映したからだ。単に器具を購入するだけでなく、商店街連盟の取り組みとして救急救命の講習会を定期的に開き、商店街の多くの関係者が使えるようにしている。

そのほかにも、商店街連盟の店で使える商品券の発行など、イベント開催以外にもさまざまな工夫を凝らす。こうした地道な取り組みが、商店街全体のサービス向上につながっている。

■世代交代による危機も商店街全体で乗り切る
現在、商店街のなかには空き店舗がほとんど見あたらない。しかし、10年ほど前には空き店舗が増えつつあった時期があった。店主の高齢化による世代交代がうまくいかない店が出てきたからだ。こうした状況に対して、若手経営者を中心に商店街を挙げて問題解決に乗り出した。高齢化した店主に代わって、若い店長を外部から呼び込む。売り上げ不振に悩む店舗は、業種を思い切って変える。積極的に空き店舗情報を提供して、外部からの出店希望者を広く募る。そうした試みが功を奏した。「商店街の人たちの団結心があればこそ」と小野会長は胸を張る。
「栄地区など他地域とも連携をとって、より幅広いお客様を招き入れるようにしていきたい」と小野会長が語るとおり、「大須301ビル」など新しい商業施設を誘致した効果もあり、隣接する栄ミナミ地域からやってくる買い物客の姿も目立つようになってきた。

商店街の人たちの不断の努力により、大須商店街は“ごった煮”と称される活気に満ちた独特の魅力で輝きを放っている。

※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。

備考

【DATA】
大須商店街
所在地:名古屋市中区大須
問い合わせ先:大須商店街連盟
TEL:052-261-2287
加盟会員数:368商店
URL: http://www.osu.co.jp/

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