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韓国経済はしばらく低迷から抜け出せない

<朝礼ネタ>韓国は経済危機が近い?その問題を解説

株式会社リンク・ソリューション Biz STYLE編集部

ウォン高、財閥支配、スワップ協定の破棄、多くの問題を抱えて低迷している韓国経済ですが、その問題は貿易依存体質にありました。

■日本との通貨スワップを失った韓国
 リーマンショック並みの景気の低迷に喘いでいる韓国が、日本との通貨スワップ協定を終了させました。韓国国内の経済指標は軒並み下がり、韓国経済は危機が近いと言われています。それでは、そもそも韓国経済はなぜこのような状況に陥ってしまったのでしょうか。
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 韓国経済の現状に対しては、世界各国の多くの専門家が警告しています。韓国経済が抱える問題としては、大きく貿易依存・財閥支配などの構造面での問題と、円安や原油安・朴大統領の失策などの一時的・外的な問題とがあります。以下で、これらの問題について解説していきましょう。

■経済指標が示す韓国経済の低迷
 韓国の景気の状態を示す多くの経済指標が、韓国経済が危機的な状況にあることを示しています。例えば鉱工業や製造業の生産、出荷、在庫の諸活動を示す鉱工業生産指数は2014年12月から2015年1月までに3.7%も下落し、設備投資も製造業や一般機械などで前月比7.1%も落ち込みました。韓国は輸出依存度が非常に高く、2011年には96%にも達していましたが、2015年1月の輸出は前年同月に比べると10%も下落しています。なお2015年1月の経常収支は黒字でしたが、これは輸出以上に輸入が減少したためです。貿易依存度が非常に高い韓国経済にとって、輸出も輸入も落ち込むことは非常に大きな問題です。
 なぜ韓国経済はここまで貿易に頼っているのでしょうか。韓国はそもそも天然資源に乏しく人口も5000万人ほどと多くはないため、資源を輸入して、それを加工・製品化して輸出し、輸出で稼いだ外貨によって海外から製品などを購入するという構造を持っています。
 また産業はLGグループ、三星財閥、SKグループなどの財閥系企業が独占・寡占しており、とくに三星財閥は韓国GDPの18%も占めているといわれています。これらの財閥、特に輸出企業の多くは外国人株主が半数を占めるようになっています。一般に韓国の大手企業は株主を優遇する代わりに、社会保障に対する支出が少なく、従業員の保護が弱いため、国内の消費は成長しません。つまり韓国企業がせっかく稼いだカネは外国人投資家にまわり、韓国国内の従業員に還元されない=消費が伸びないということです。この結果、内需は落ち込み、さらに貿易依存が高くなることにつながっています。グローバル化が進む世界で、貿易依存度が上昇することに問題があるのか、という意見もあると思いますが、貿易依存が高まると、為替の変動や国際情勢などに、自国内経済が大きく影響されることとなるため、デメリットも大きいのです。
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■通貨スワップ協定とは?
 前段で解説した韓国経済の脆弱性は以前から指摘されていましたが、2008年のリーマンショックによって問題は表面化しました。韓国の国際収支は2006年ごろから悪化し、短期対外債務の比率が高まっていました。つまり短期で返済が必要となる資金を海外から多く借り入れていたということです。そのような状況の下で、リーマンショックが起こり、世界の金融市場は停止し、誰もお金を貸したがらない状況が発生しました。そこに韓国では短期対外債務の償還期限が重なったためお金が調達できなくなり、資本収支・経常収支が赤字化しました。
 韓国は外貨準備の取り崩しによってドル不足になり、ウォンが大幅に下落、日本政府は韓国との間で、2008年10月に300億ドルの「日韓通貨スワップ協定」を結びました。以前から30億ドルのスワップ協定は結ばれていたのですが、リーマンショックからの韓国救済のために大幅に増額されたのです。2010年には増額分が廃止されましたが、再び2011年には欧州の金融不安に対応して700億ドルの増額が行なわれました。今年の2月には協定の期限となっていましたが、韓国からの要請がなかったことから、13年間にわたって続いてきたスワップ協定が終了されました。
 そもそも「日韓通貨スワップ協定」とはどのようなものなのでしょうか。通貨スワップ協定とは、通貨危機のときに、各国の中央銀行が一定の担保と引き換えに通貨を融通しあう制度のことです。日本は豊富な外貨準備高を持っていますが、韓国は日本に比べると外貨準備が少なく、通貨危機が発生しやすい状態にあります。そのため日本が協定を結ぶことで、ドル不足が起きても日本によってドルが供給されるため問題ないのだということを海外に向けて発信することができます。つまり日本によって韓国通貨に信用が与えられているということです。
 なお一応〝協定”ということになっているため、韓国側も日本に対して通貨を融通する取り決めはあるのですが、これは形式上のものです。実際には外貨準備高の額から見ても、日本側にはほぼメリットはなく、韓国通貨を日本が救済することを目的とした協定になっています。そのため以前から日本国内では破棄すべきであると言われていましたが、今回互いに協定を必要としなくなったという理由で破棄が決定されました。
 またすでに韓国は日本以外との国との間で通貨スワップ協定を結んでいるから影響はないという論もあります。しかし日韓のそれが〝ドル建て”であったのに対して、他国との協定は〝相手国の通貨建て”となっていることが多く、〝ドル建て”決済が一般的な現在の貿易環境において、どれほどの効果があるのかは疑問視されています。

■ウォン高で輸出減
 しかし現在の韓国経済は危機的な状況にあります。その直接の原因となったのは記録的なウォン高です。韓国は輸出産業において日本と競合していますが、アメリカの量的緩和の終了宣言と日本の追加緩和から、2014年は円安が加速し、日本からの輸出に有利な環境ができました。日本製品は品質が高い上に、安く輸出できる環境となったために、韓国の輸出産業は大きなダメージを受けました。このような状況で日韓スワップ協定も破棄されたため、韓国は追い込まれているのです。
 さらに韓国は国内所得の伸びが少なく内需が小さくなっているため、金融緩和を行ないました。2008年には5%を超えたこともあった政策金利は、2014年には2%にまで引き下げられました。これによって国民はお金を借りやすくなったわけですが、韓国の国民はもともと日本に比べて貯蓄が少なく、若者や高齢者は借金をする割合が高くなっています。この金融緩和によってその傾向は強まり、ここ10年で韓国の家計の負債は2倍にも膨れ上がりました。国民が借金をして消費するようになると不動産バブルなども起こりやすくなります。借金の割合が高いだけに、バブルが崩壊したときには大きなダメージを受けることになります。
 現在の経済環境や政策の状況から考えると、韓国経済はどのように転んでもしばらくは低迷から抜け出せないだろうと言われているのです。韓国経済がこれからどのように変化していくのか、注目していくと面白いかもしれません。

※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。

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