自分らしい仕事をしたいと考え、起業したシニアにエールを送るコーナーです。
<シニアベンチャー>海外輸出に特化し食品メーカーをサポート
株式会社ケングローバル代表取締役 岡部健太郎(2009年10月7日UP)
総合商社、メーカーと会社は変わっても食品一筋に関わってきた岡部さん。若き日の起業への夢を50代半ばで実現し、海外進出を考える食品メーカーをサポートしています。
商社の合併を機に退職
――御社の事業内容を教えてください。
「自社製品を海外でも喜んで食べていただきたい」という希望を持たれている食品メーカーの海外輸出サポート事業を行なっています。食品の海外輸出に附随して発生するすべての業務が対象です。市場調査やモニタリング調査に始まり、商品企画、販路開拓、バイヤーや流通企業の紹介、商談支援、試食・試飲、デモサービス等の販促活動、契約締結、物流網構築などのトータルサポートをしますが、一部を手伝うだけのこともあります。
――どのような食品を扱っておられるのですか。
基本的には調味料や菓子、飲料、一部冷凍食品などの加工食品です。おもなお客様は海外在住の日本人ですが、最近は日本の高級食材が多く現地の方に受け入れられています。ニューヨークではイタリアンやフレンチのシェフが積極的に日本の食材や調味料で新しいメニューを作ってお客さんに喜ばれているので、そこからクチコミで広がっていくこともあります。日本の食料品のおいしさ、安全管理は世界で認められているのです。
――総合商社での仕事は気に入っておられたとお伺いしましたが。
はい。希望した食料部門に配属されてラッキーでした。ところが52歳の時、商社の合併を機に、従来の立場では仕事ができなくなったので「新たなチャレンジをしたい」と自分から辞めました。
紹介されて食品メーカーに入社したところ、商社が売れ筋商品を扱うのに対して、メーカーではいかにして売れる商品を企画・開発し、販売し、プロモーションして売っていくかが非常に重要なんだとわかりました。商社とはまったく違い、実際に自分でそれらをやってみると非常に新鮮でとても勉強になりました。
オヤジのように80歳ぐらいまで生涯現役
――起業されたきっかけを教えてください。
30代後半ぐらいから「チャンスがあれば起業したいな」と思っていましたが、商社を辞めた時はまだ独立してやっていく自信はなく、2人の子どもも学生だったので「早く安定した仕事を確保しなくちゃいけない」という気持ちが強かったです。その子どもも成人し、いろんな意味で私の自由度が高くなったのが大きいですね。もし60歳過ぎに定年になったら、その後は本当に私のやることがなくなるんじゃないかと心配になりまして。
――食品の海外輸出に特化したサポートに着眼されたのはどうしてですか。
輸入は多くの企業が手がけているので後から入るのは大変。一方、輸出は3、4年前から日本の食品を海外へ輸出して地域経済を活性化しようという機運が経産省や農水省、各自治体などで盛り上がっているうえ、日本の食品は技術の蓄積があり、ヘルシーな食材という追い風もあるので、まだまだビジネスとして進出する隙間がありそうだと考えたんです。
――日本の食材は値段が高いイメージがありますが、海外での評価はどうなんでしょうか。
元々日本の食品は原材料のコストが高いうえ、加工食品となるとさらに高くなります。それでも昨今は食品の安全性という面から、多少高くても安全な物がいいという流れの中で日本の食品が国際的な評価を得ています。中国や東南アジアの購買力が増してきたことも、高くても良い(おいしい)日本の食品に対する需要を押し上げています。
――お客さんはどのようにして見つけられるのですか。
いくつか方法がありますが、国内外の展示会に出展された日本企業への打診から始まります。「何かお困りのことがあれば、私にできることがあればアドバイスさせていただきますよ」という感じで……。折角出展してもその後のフォローができず、商売に結びつけられない企業も多いのです。私のスタンスは、あたかもその企業の海外専任社員のように即戦力として使っていただくこと。輸出に関することは何でも対応させていただいています。
――起業されて大変だったことはありますか。
海外進出は当の企業にとってはそれなりにお金がかかります。海外へ出たいという企業さんは多いですが、それを支える資金的体力のないところも多いんです。そういう企業さんの費用負担をできるだけ軽くして、思い切って海外進出していただけるような体制づくりが必要だと感じています。あと、海外で私のビジネスをサポートしてくれるパートナーは今10人ほどいますが、もっと増やしたいですね。
――最後に今後の目標を教えてください。
いずれ自社で海外に拠点を置いて、自社でできることは自社でしたいと思っています。というのも、パートナーさんがメリットを感じてやっていただける分には問題ないのですが、中には彼らがやりたがらない魅力のない仕事も発生します。そこに隙間ができてくるので、その部分はやはり自分でやろうと。あとはオヤジのように、80歳ぐらいまで生涯現役でいけたらいいいなと思っていますが、とりあえず70歳まで仕事するのが目標です。
<プロフィール>
株式会社ケングローバル代表取締役 岡部健太郎<おかべ・けんたろう>
昭和27年生まれ。総合商社で穀物をはじめとする食品の輸出入に28年間携わり、ロンドン、北京、アメリカに約10年駐在。会社の合併を機に平成16年3月退職、食品メーカーへ。マーケティング等を学んだ後、同19年末退社、翌20年1月、中小食品メーカーの輸出を支援すべく55歳で起業。
http://www.kenglobal.co.jp/
![]() 「これまでの経験を活かして、もう一度自分でチャレンジ したいと考えたのです」と起業動機を語る岡部氏。 |
「自社製品を海外でも喜んで食べていただきたい」という希望を持たれている食品メーカーの海外輸出サポート事業を行なっています。食品の海外輸出に附随して発生するすべての業務が対象です。市場調査やモニタリング調査に始まり、商品企画、販路開拓、バイヤーや流通企業の紹介、商談支援、試食・試飲、デモサービス等の販促活動、契約締結、物流網構築などのトータルサポートをしますが、一部を手伝うだけのこともあります。
――どのような食品を扱っておられるのですか。
基本的には調味料や菓子、飲料、一部冷凍食品などの加工食品です。おもなお客様は海外在住の日本人ですが、最近は日本の高級食材が多く現地の方に受け入れられています。ニューヨークではイタリアンやフレンチのシェフが積極的に日本の食材や調味料で新しいメニューを作ってお客さんに喜ばれているので、そこからクチコミで広がっていくこともあります。日本の食料品のおいしさ、安全管理は世界で認められているのです。
――総合商社での仕事は気に入っておられたとお伺いしましたが。
はい。希望した食料部門に配属されてラッキーでした。ところが52歳の時、商社の合併を機に、従来の立場では仕事ができなくなったので「新たなチャレンジをしたい」と自分から辞めました。
紹介されて食品メーカーに入社したところ、商社が売れ筋商品を扱うのに対して、メーカーではいかにして売れる商品を企画・開発し、販売し、プロモーションして売っていくかが非常に重要なんだとわかりました。商社とはまったく違い、実際に自分でそれらをやってみると非常に新鮮でとても勉強になりました。
オヤジのように80歳ぐらいまで生涯現役
![]() 昔は部下に調べてもらうのが当たり前だったが、今は何でも自分でこなす。お陰でものすごく勉強熱心になったとか。 |
30代後半ぐらいから「チャンスがあれば起業したいな」と思っていましたが、商社を辞めた時はまだ独立してやっていく自信はなく、2人の子どもも学生だったので「早く安定した仕事を確保しなくちゃいけない」という気持ちが強かったです。その子どもも成人し、いろんな意味で私の自由度が高くなったのが大きいですね。もし60歳過ぎに定年になったら、その後は本当に私のやることがなくなるんじゃないかと心配になりまして。
――食品の海外輸出に特化したサポートに着眼されたのはどうしてですか。
輸入は多くの企業が手がけているので後から入るのは大変。一方、輸出は3、4年前から日本の食品を海外へ輸出して地域経済を活性化しようという機運が経産省や農水省、各自治体などで盛り上がっているうえ、日本の食品は技術の蓄積があり、ヘルシーな食材という追い風もあるので、まだまだビジネスとして進出する隙間がありそうだと考えたんです。
――日本の食材は値段が高いイメージがありますが、海外での評価はどうなんでしょうか。
元々日本の食品は原材料のコストが高いうえ、加工食品となるとさらに高くなります。それでも昨今は食品の安全性という面から、多少高くても安全な物がいいという流れの中で日本の食品が国際的な評価を得ています。中国や東南アジアの購買力が増してきたことも、高くても良い(おいしい)日本の食品に対する需要を押し上げています。
――お客さんはどのようにして見つけられるのですか。
![]() 起業から現在に至るまで、ずーっと試行錯誤の毎日だそう(岡部氏)。 |
――起業されて大変だったことはありますか。
海外進出は当の企業にとってはそれなりにお金がかかります。海外へ出たいという企業さんは多いですが、それを支える資金的体力のないところも多いんです。そういう企業さんの費用負担をできるだけ軽くして、思い切って海外進出していただけるような体制づくりが必要だと感じています。あと、海外で私のビジネスをサポートしてくれるパートナーは今10人ほどいますが、もっと増やしたいですね。
――最後に今後の目標を教えてください。
いずれ自社で海外に拠点を置いて、自社でできることは自社でしたいと思っています。というのも、パートナーさんがメリットを感じてやっていただける分には問題ないのですが、中には彼らがやりたがらない魅力のない仕事も発生します。そこに隙間ができてくるので、その部分はやはり自分でやろうと。あとはオヤジのように、80歳ぐらいまで生涯現役でいけたらいいいなと思っていますが、とりあえず70歳まで仕事するのが目標です。
<プロフィール>
株式会社ケングローバル代表取締役 岡部健太郎<おかべ・けんたろう>
昭和27年生まれ。総合商社で穀物をはじめとする食品の輸出入に28年間携わり、ロンドン、北京、アメリカに約10年駐在。会社の合併を機に平成16年3月退職、食品メーカーへ。マーケティング等を学んだ後、同19年末退社、翌20年1月、中小食品メーカーの輸出を支援すべく55歳で起業。
http://www.kenglobal.co.jp/
※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。

















