社会保険労務士が労務問題について解説します。
<労務Q&A>兼業を認める
社会保険労務士 富岡英紀 加藤美香(2009-9-16)
景気の悪化で受注が減り、収入減を補うため従業員の中には、就業規則で禁止しているアルバイトの許可を求める者もいます。こうした場合、どのように対応すべきなのでしょうか。
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当社の就業規則では兼業を禁止しているのですが、今は仕方がないと黙認しています。いっそのこと兼業を認めようかとも思いますが、その場合の注意点など、アドバイスをお願いします。
(群馬県 K社社長)
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解 説
製造業を中心に、生産調整などにより従業員を休業させる会社が増えています。それとともに、従業員に兼業を認める会社も出てきています。これまで多くの会社では、業務に専念してもらうという意向から、兼業を禁止していました。兼業をすることで十分な休息がとれず、それが原因で集中力や注意力が低下し、健康を害してしまっては、業務に支障が出るからです。また、会社のノウハウや機密情報の流出といったリスクや、会社の信用を落とすおそれのある仕事へ就くことを防ぐ目的もあります。
現在、従業員の兼業を黙認していらっしゃいますが、仕事内容を把握していないことは、そうしたリスクを抱えることになってしまいます。そこで、正式に兼業を認めるようにしたいわけですが、その際、無制限に認めるのではなく、許可制や届出制にするとよいでしょう。
一定の基準や要件を設け、それらを満たしている場合に限り許可、もしくは届出ができるようにします。そうすれば従業員の兼業先や仕事内容も把握することができ、助言することも可能です。
正式に兼業を認める場合には、まず就業規則にその内容を記し、従業員に周知します。場合によっては説明会を開き、留意点などを十分に説明することが必要でしょう。まずは、兼業に対する会社の姿勢を明確にするところからスタートです。
なお、景気が回復して全面的に操業再開となった場合に、再び「兼業禁止」とすることも考えておきましょう。そうなった場合には、さきほどと同様の手順で従業員に周知します。
【資料1】就業規則例:6KB
【資料2】社内様式「兼業許可願い」:5KB
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●富岡英紀(とみおか・ひでき):
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
●加藤美香(かとう・みか):
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。
※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。
















