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社会保険労務士が労務問題について解説します。

<労務Q&A>新型インフルエンザへの実務対応

社会保険労務士 富岡英紀 加藤美香(2009-9-2)

社会保険労務士の視点から、新型インフルエンザ対策のポイントをを説明しています。

当社は大阪で外食事業を展開していますが、この5月は新型インフルエンザの対応に追われ混乱が生じてしまいました。ひとまずインフルエンザは終息しましたが、今回のことで危機管理対策の重要性を痛感したところです。しかし、何から準備をすれば良いのかわかりません。アドバイスをお願いします。
(大阪府 J社社長)

新型インフルエンザ対策のポイントは、感染が拡大しないよう水際で防止すること、そして事業をいかに継続していくかということです。


解 説
 事業活動をするうえでリスクは避けては通れません。ひと言でリスクといっても、今回の新型インフルエンザや地震や火災といった災害リスク、景気悪化や原材料高騰といった環境リスク、労災事故や虚偽、偽装の発覚といった社内リスクなど実にさまざま。外食産業であれば食中毒や風評被害のリスクも考えられます。

 最悪の事態を想定して事前に予防策を講じ、迅速に適切な対応をすることで被害を最小限に食い止めることが危機管理対策です。原因は何であれ、いったん被害が生じると企業イメージや経営に大きなダメージがおよびますので、リスクが発生してから対処するのではなく、未然に防ぐための手段を講じておくことが大切です。

 新型インフルエンザの場合、発生からパンデミックまではわずか数週間とも言われており、短期間で被害や影響が拡大すると予想されます。重要なのは、感染が広がらないよう水際で防止すること、そして事業をいかに継続していくかということです。そのためには発生しうる事態を想定し、対応方法について行動指針を明文化しておきます。

 例えば初期段階であれば、手洗いや高機能マスク着用の徹底、入館時の検温、感染発生国、発生地域への出張規制など。また、感染の疑いのある者の出勤可否基準(38度以上の発熱、下痢、悪寒などの症状)や勤務体系(在宅勤務や交替勤務)などについても決めておきます。そして対応方法についても従業員に周知徹底します。これらの準備は、総務部門を中心に対策本部をつくり、チームごとに課題を検討していくのが効率的です。

 今回は新型インフルエンザ対策を例に挙げましたが、他に考えられるリスクに対しても同様のやり方で危機管理対策を構築してください。

【資料1】就業規則例:5KB
【資料2】新型インフルエンザの対策準備リスト:7KB
※PDFファイルを開くには、Adobe Readerが必要です。お持ちでない方は、下記URLから無償でダウンロードできます。
Adobe Reader:
http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html

富岡英紀(とみおか・ひでき):
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
加藤美香(かとう・みか):
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。

※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。

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