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社会保険労務士が労務問題について解説します。

<労務Q&A>リストラの進め方

社会保険労務士 富岡英紀 加藤美香 2008-11-26

リストラにおいて重要な現状分析と計画立案のしかた、および従業員との対立を深めないための正しい手順を解説しています。

当社は従業員70名(うちパート40名)の小売業です。今年に入ってから厳しい経営状態が続いており、当社でもリストラを考えなくてはいけなくなりました。できるだけ穏便にリストラを進めたいと思っていますが、正しい進め方や注意点について教えてください。
(岐阜県 K社社長)

リストラにおいて重要なことは現状分析と計画立案です。従業員との対立を深めないためにも正しい手順を経てリストラを進めましょう。


解 説
企業のリストラには、雇用調整、販売・仕入れ価格の見直し、市場・販路の開拓など、いくつかの取り組みがありますが、中でも雇用調整は従業員のやる気の低下や混乱を招きやすいため、段階を踏みながら慎重に進める必要があります。進め方には大きく分けて5段階あります。

(1)人員削減計画・賃金カット計画の立案
(2)経費・残業代・昇給・賞与のカット、新規採用の中止など
(3)一部の従業員に対する退職勧奨
(4)希望退職の募集、実施
(5)整理解雇の実行

まずは、現状を分析し将来を予測したうえで、経営を立て直すためにどの程度リストラをする必要があるのかを具体的に数値化することが大事です。その数値目標を実現するために、影響の小さいものから取りかかります。このとき重要なことは、従業員への十分な説明です。会社が置かれている環境やリストラを避けられない状況について十分に同意を得ながら実行に移します。

具体的には、役員報酬カット、残業時間の規制、昇給停止、賞与カット、新規採用の中止、パートの解雇(契約の更新を行なわない)、人事異動(出向・転籍・配置転換など)といった施策の中から有効と思われるものをいくつか組み合わせて実施します。

次の段階では、一部の従業員に退職勧奨を行ないます(本人に退職届を書いてもらうのが目的です)。従業員の選定基準としては、勤務状態の良くない者、営業成績の良くない者、勤続年数の短い者、単身者や扶養家族のいない者など、合理性が必要です。

これらの段階を経てから希望退職を募りますが、それでも計画人員に満たない場合に、はじめて整理解雇へと進むことが認められています。なお、整理解雇をするには、

(1)人員削減の必要性
(2)解雇回避措置の実施努力
(3)人選の合理性
(4)従業員への十分な説明

以上の4点をクリアする必要があります。

【資料1】希望退職要綱(文例):8KB
【資料2】解雇予告通知書(文例):4KB
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